スローインは卑怯?
正月休みが終わってだいぶ経ちますが、各地で高校生の全国大会が開かれていますね。
ラグビー、バスケット、バレーボール、サッカー。この時期に全国大会を行うスポーツは多いです。
そんな中こんなことがプレーが話題になっているようです。
全国高校サッカー選手権での『ロングスロー』です。
今日はこの『ロングスロー』について色々考えていきたいと思います。
『ロングスロー』とは?
まず『ロングスロー』とはどんなプレーかを簡単に説明します。
サッカーでは決められたフィールドからボールが出た場合、手でボールを投げ入れて試合を再開します。このボールを投げ入れることを『スローイン』と言います。
問題の『ロングスロー』はこのボールを力いっぱい遠くまで投げ入れることを言います。
ルール上は全く問題ありませんし、大きなチャンスに繋がることもあります。
なぜロングスローは卑怯なの?
最初に書いて置きますが、僕はこの『ロングスロー』は全くずるくも卑怯だとも思いません。
むしろ立派な戦略であり、努力の上に習得する技術やテクニックだと思っています。
しかしながらサッカーにおいてゴールキーパーを除いた場合、唯一手を使うことが許されるプレーということでそれを武器にすることが邪道であるという認識がある人も中にはいます。
これはテクニック等が優れた選手程、スローインを軽く見ている傾向が強いように思えます。そういった選手は『スローイン』はプレーを再開するものであって、有効なチャンスやセットプレーとは考えていないようです。
スローインは武器である。
今回の高校サッカー選手権だけではなく、スローインを機にチャンスになることや実際にゴールに結び付くプレーはあります。
有名な話ですがサッカーアイルランド代表のロリー・デラップという選手は『人間発射台』とも呼ばれ、イングランドプレミアリーグを舞台に高速ロングスローを武器に話題を集めました。
他にも2012年2月に行われたサッカー日本代表の試合で相手のアイスランド代表のソルステインソン選手はフリップスロー(ハンドスプリングスロー)と呼ばれる前転した勢いでボールを投げ入れるスローインを行い話題になりました。更にこのソルステインソン選手はノルウェーリーグでこのフリップスローで2アシスト記録しています。
この様にスローインは大きな武器であり、チャンスです。
スローインはオフサイドにならないこと。
足で蹴るのとは球筋が違うこと。
手で投げる分制度がつきやすいこと。
フリーキックやコーナーキックに比べて回数が多いこと。
等のたくさんの利点が考えられます。
それらの利点を活かせるスローインを戦略・戦術として伸ばしていくことは重要だと思います。
不思議な世間の目。
今回はサッカーのロングスローがずるいとか卑怯というような話題が少し出ましたが、近年高校野球の舞台でも同じような話題がありました。
『超スローボール』と『カット打法』の問題です。
今回も含め、これらは高校生らしくないという曖昧な理由で非難されたりしています。
これらの技術は毎日の訓練の元習得されるものであり、自分に足りないものや自分の武器を試行錯誤してやっと見つけ、産み出されたものだと思う。
決してルールからはみ出した行為ではありません。
もしこの技術が対戦相手が嫌がるのであれば立派に武器になっているということだし、やられて嫌ならその技術に対して対策を立てればいいだけだと思います。
なぜ今回も含め毎回非難の声が出るのかよくわからないですが、そうした非難に晒される高校生は可哀想な気がします。
そういった声に傷付いたり、潰されてしまうスポーツ選手がでないことを祈るばかりです。
今回ロングスローを得意とした選手やそれを見出だして取り入れた監督は大変素晴らしいと思います。
これからも頑張っていただきたいですね。
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