チョークを食べると声が変わる?チョークの粉の害で肺の病気になる?

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チョークを食べると声が変わる?

 

先日子供に絵本『狼と7匹の子やぎ』を読んでいたら、狼がチョークを食べて声を変えるという場面がありました。

 

今日は、本当にチョークを食べると声が変わるのかについて調べてみようと思います!

 

童話『狼と7匹の子やぎ』!

 

皆さんは、童話『狼と7匹の子やぎ』をご存知でしょうか?

 

ざっくりストーリーを話すと、お母さんやぎが留守中に狼が子やぎ達を騙して家の中に侵入、子やぎ達を丸飲みにしてしまうが、唯一助かった子やぎとお母さんやぎが狼のお腹から子やぎ達を助け出して、狼を懲らしめるという感じになっています。

 

おそらく小さい時に1度は絵本や紙芝居等で見たことのある方が多いと思われるとても有名な童話の1つですね!

 

その童話『狼と7匹の子やぎ』で、狼が家の中の子やぎに鍵を開けさせるために色々な手段を使ってお母さんやぎの真似をしていきます。

その場面で狼はガラガラ声をお母さんやぎの声に近づけようとチョークを食べるというシーンがあります。

 

チョークというと、学校で黒板等に文字を書いたりする時に使うモノというイメージなので、声を買えるために食べるというのはとても違和感ですよね。

というかそもそもチョークは食べても大丈夫なのか?という疑問が出てきますよね。

 

というわけで以下でその疑問を1つ1つ調べてみました。

 

 

チョークは食べても大丈夫?害はあるの?

 

まず最初にチョークは食べても大丈夫なのかということについて調べてみようと思います。

 

現在流通しているチョークというのは、大きく分けて2種類あるようです。

  • 石膏チョーク。(硫酸カルシウム)
  • 炭酸カルシウムチョーク。

という2つに分けられるようです。

 

どちらも普通に学校等の施設で使われているモノで一般的なチョークと言えます。

それぞれ石膏(硫酸カルシウム)・炭酸カルシウムという成分でできているチョークになります。

 

  • 石膏(硫酸カルシウム)・・・人体に対して毒性等はなく、時には豆腐の凝固剤やビールの醸造水の硬水化剤等の食用としても用いられるモノなので、特に食べても問題はないとされています。また歯科での歯形採取等にも使われることからも人体に影響がないことがわかりますね。
  • 炭酸カルシウム・・卵の殻や貝殻にも含まれる成分で、食品添加物としても多くの食品に使われています。その用途は栄養強化・膨張剤・着色料等多岐に渡っています。また研磨剤として歯磨き粉やベビーパウダーや入浴剤等の化粧品関係にも使われることがあります。したがって特に食べても問題はないとされています。

 

したがって現在流通しているチョークの成分は食べても問題はない成分でできているので、チョークを食べても体に害はないと言えそうですね。ただ基本的にチョークは食品として作られているわけではないので自分から積極的に食べるのはやめましょうね!(笑)

 

 

youtubeでもチョークを食べる動画はいくつか投稿されているようですが、基本的には粉っぽくてとても不味いみたいですね!(笑)

 

 

チョークの粉は肺に良くない?

 

上ではチョークは食べても大丈夫と書きましたが、同時によくある疑問でチョークの粉は吸い込んでしまうと肺に良くないという疑問がありますね。

 

炭酸カルシウムでできているチョークに関しては、炭酸カルシウムが毒性がないことや水に溶けやすいことから粉を吸い込んでも問題ないとされているようです。

石膏(硫酸カルシウム)で出来ているチョークは、毒性はありませんが水に溶けにくいことから長期間に渡って粉を吸い続けると塵肺になり、肺の病気を引き起こす可能性があるようです。どれぐらいが長期間なのかや吸い込んではいけない粉の量も決められているわけではないので難しいところですが、石膏(硫酸カルシウム)でできているチョークの粉には注意したいところですね。

 

 

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チョークを食べると声が変わる?

 

前情報が長くなってしまいましたが、本題に行きたいと思います。

 

色々と調べた結果、チョークを食べると声が変わるというのには、2つの説があるということがわかりました。

 

まず1つ目は英語を誤訳したことが原因という説になります。

 

黒板等に文字を書くチョークのスペルは『chalk』になります。

そしてスペルは異なりますが『choke』で同じくチョークと発音する言葉があります。この単語には、『管などをふさぐ、詰まらす、…をせき止める、ぎっしり詰める、…をいっぱいにする』といった意味があります。プロレスで『チョークスリーパー』という腕で首(頚部)を絞める技がありますが、まさにその『チョーク』になります。

 

つまり狼は喉を詰まらせた様な状態で声を変えたが、日本語に訳す時に『choke』と『chalk』を間違えて訳してしまったということになりますね。

 

ただ狼はお母さんやぎの声を真似るため(高くするため)にチョークを食べたので、喉を詰まらせた様な声にしても話の流れと合わない気がしますし、誤訳であれば誤訳と判明した時点で正しい訳に修正してその後の本は作ると思われます。

しかもこの童話『狼と7匹の子やぎ』は、元々ドイツの童話(グリム童話)なので、英語の誤訳というには理由はちょっとおかしい気もしますよね。

 

そこで2つ目の説になります。

まず元々のグリム童話を訳した文は以下のようになっていました。

 

そこで、おおかみは、荒物屋の店へ出かけて、大きな白ぼくを一本買って来て、それをたべて、声をよくしました。

 

白墨というのはチョークになりますが、その成分は上でも書いたように『炭酸カルシウム』や『石膏(硫酸カルシウム)』になります。

 

もちろん『炭酸カルシウム』や『石膏(硫酸カルシウム)』に声を変えるという効果はありません。

 

ただグリム童話が書かれた時代のドイツでは、この『炭酸カルシウム』が喉の薬として利用されていたとされる記述があるらしく、そういったところから狼のガラガラ声を良くするという話が出来た可能性も考えられそうですね。

 

どちらの説が正しいかはわかりませんが、個人的にはこの2つ目の説が正しい見解なんじゃないかなと思います。

 

 

チョークを食べると声が変わるのは間違い!

 

今回色々と調べてみた結論としては、童話『狼と7匹の子やぎ』で出てくるチョークを食べて声を変える(高くする)というのは不可能であるということがわかりました。

 

ただチョークを食べても基本的には害はないし、病気にもならないということもわかりましたね。(とは言ってもチョークを積極的に食べるという行為はやめた方がいいと思います。(笑))

ただチョークの粉については、石膏(硫酸カルシウム)の成分が肺に蓄積されると肺の病気を引き起こす可能性も考えられるので注意が必要になりそうです。

 

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